1.税務調査とは
法人の税務調査と違い、相続税の税務調査は調査を受ける側も慣れていません。相続税の税務調査というと、多くの納税者はむやみに不安がります。しかし税務調査の目的は課税が正しく行われているか、申告の方法は適切か否かを調べることにあります。主張すべきことはハッキリ主張しましょう。そのためにも税務調査が決定した場合には、事前準備が特に大切になります。事前準備には大きく分けて次の3つがあります。
@資料の整備(5年間の故人の預金通帳は原則として出入金を調査しますので備えましょう)。
A調査場所の確保(原則として被相続人の自宅で調査が行われます)。
B専門家(税理士等)との打ち合わせ(調査をスムーズに行うための段取りをレクチャーしてもらいましょう)。
以上のポイントを守りながら、調査官への対応に注意すれば上手に調査が受けられるでしょう。
以下に税務調査が行われた場合の立会の留意点をまとめてありますので参考にしてください。
2.税務調査の留意点
@現物整理は十分に行っておくこと(銀行の貸金庫、自宅金庫内の整理)
A相続前5年内の預金取引については必ず調査しておくこと(大口のものについてはあらかじめ調べておく)
B過去の譲渡所得の資金トレースはしておくこと
C過去の贈与関係書類は整備しておくこと(自社株・不動産等)
ポイント
- 相続税の場合は、申告内容いかんを問わず調査があると思っておくこと。
- 調査の時期は、一般的に半年から1年半後である。
- 申告後、調査に備えて書類を準備しておくこと。
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(文責:
辻・本郷税理士法人 http://www.ht-tax.or.jp/)