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投資家の疑問に答える 日銀の出口戦略Q&A

投資家の疑問に答える 日銀の出口戦略Q&A

野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト 木内 登英 著

A5判・並製・192頁・2021年12月発行

商品コード:111146564
販売価格(税込) 1760 円
個数

 「日銀の異次元金融緩和はいつまで続くのか?」「今後の日銀が採る政策が株価暴落を招くのか?」…。日銀総裁が黒田東彦氏から植田和男氏に変更となり、日銀の金融政策はどう変化していくのかに注目が集まっています。こうした関心は、富裕層やオーナー経営者等、金融機関が大切にしたいお客様ほど強く持っていますから、『金融のプロ』である金融機関の行職員は、金融政策に関する話題に対しても十分な意見交換や情報提供ができるだけのリテラシーを身につけておくことが必須です。乏しい反応しかできなければ、信頼を失いお客様の離反を招くにもなりかねません。
 本書は、2013年4月に始められた日銀の異例の金融緩和策の概要と評価、金融市場への影響などを中心に、その前史から紐解いて一問一答形式で記述したものです。資産運用に積極的なお客様の関心事に対応するほか、金融機関の事業に大きな影響を与える日銀の金融政策に対する知識を身につけることができます。お客様との対話力を高めたい金融機関担当者必読の一冊です。

日銀総裁の交代で想定される「出口」を徹底解説


●投資家は日銀の動向に無関心ではいられません
「日銀のETF買入れにより株価はどの程度下支えされているのか」「国債の膨大な買入れはどんな影響をもたらしているのか」「一連の金融緩和策が終わったらどうなるのか」…。顧客が抱く疑問にダイレクトな回答を提供する本書により、顧客との充実した対話に役立てることができます。
●金融プロとしての知見が高まります
日銀の異次元金融緩和は、株式・債券・為替の各市場に大きく影響を与えているほか、「マイナス金利」等による融資業務への影響もあります。こうした金融政策が、どんな経緯で、何を目的に、どんな手段がとられてきたのか、各種施策はどう評価できるのか。本書を通じて金融プロとしての知見を高められます。
●相場変動の方向性も展望
日銀新総裁の下、異次元金融緩和政策が『出口』に至った場合、株式・債券・為替市場はどのような動きが見込まれるのか、投資家が一番知りたいテーマについても展望を行いました。


(主要目次)


第1章 今、最も知りたい10の疑問
Q 「日本の株式市場は日銀のETF買入れによって支えられている」というのは本当ですか
Q 日銀のETF買入れにはどのような弊害がありますか
Q 日銀がETFの買入れを停止、あるいは保有するETFを売却すると株式市場にはどのような影響が出ますか
Q 日銀の資産は国債買入れで膨張を続けていますが、懸念はありますか
Q 日銀が保有国債の削減に転じると、国債市場にどのような影響がありますか
Q 日銀はコロナオペを導入して民間銀行向け貸出を急増させましたが、その狙いは何ですか
Q 2021年3月の「金融緩和の点検」とは何ですか
Q マイナス金利の次の一手は深掘りですか、それとも解除ですか
Q 日銀は国債買入れオペを通じてイールドカーブにどのような影響を与えようとしていますか
Q 日銀は2%の物価安定目標が本当に達成可能と考えていますか

第2章 「量的緩和」前までの日銀の金融政策を振り返る
Q 1998年の日銀法改正で政府と日銀の関係はどう変わりましたか
Q 日銀の使命(マンデート)とは何ですか
Q デフレの原因と対策を巡って政府と日銀の間に意見の違いはありましたか
Q 「平成銀行危機」への対応と銀行の破綻処理で日銀はどのような役割を果たしましたか
Q 日銀は金融政策の効果とその波及経路をどう考えていましたか
Q 「ゼロ金利政策」とはどのようなものだったのですか
Q 「時間軸効果」とは何ですか
Q 日銀が物価目標に長らく反対し続けたのはなぜですか

第3章 「量的緩和」の開始から「黒田バズーカ」前夜
Q 2001年の「量的緩和」の狙いとそれ以前の政策との違いは何ですか
Q 操作目標となった「日銀当座預金」とは何ですか
Q 「量的緩和」は、銀行等金融機関の経営にどのような影響を与えましたか
Q 「量的緩和」の経済・物価へのプラスの効果はありましたか
Q 日銀はなぜ2006年に「量的緩和」を解除したのですか
Q 「量的緩和」の出口戦略はどのようなものでしたか
Q リーマンショックを受けて、海外の中央銀行はどのような政策を実施しましたか
Q リーマンショック直後の日銀の対応はどうでしたか
Q 2010年「包括的な金融緩和政策」は「量的緩和」とどう違いましたか
Q ETF等の資産買入基金の創設は何を目的にしていましたか
Q 付利制度導入の狙いは何ですか
Q 「量的緩和」と「包括緩和」を日銀と政府はどのように評価しましたか
Q 2012年の政権交代で、日銀の金融政策はどのように変わりましたか
Q 日銀にとって2%の物価安定目標とはどのような位置づけでしたか
Q 2012年の政権交代以降、金融市場はどのように動きましたか

第4章 「黒田バズーカ」による異次元緩和
Q 「黒田バズーカ」とは何ですか
Q 黒田バズーカ第一弾「量的・質的金融緩和」(2013年)とはどのようなものですか
Q マネタリーベースを増加させることでどのような効果が期待されましたか
Q ETF、J-REITを買い入れる目的は従来と比べてどう変わりましたか
Q 「量的・質的金融緩和」導入に金融市場はどう反応しましたか
Q 「量的・質的金融緩和」の導入で物価はどのように変化しましたか
Q 物価上昇率が高まらなかった理由を日銀はどのように説明しましたか
Q 日銀の金融緩和に対する人々の期待・評価はどのように変化していきましたか
Q 黒田バズーカ第二弾「量的・質的金融緩和の拡大」(2014年)の狙いは何ですか
Q 「量的・質的金融緩和の拡大」に金融市場はどのように反応しましたか
Q 「設備・人材投資ETF」の購入にはどのような狙いがありましたか
Q 「日銀が日本株の最大の保有者」ということはどのような問題を引き起こしますか
Q 「量的・質的金融緩和」は2年間の短期的な施策ではなかったのですか
Q 日銀の大規模な国債購入は、いわゆる「財政ファイナンス」ではないですか
Q 黒田バズーカ第三弾「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」(2016年)のポイントは何ですか
Q 導入時から指摘されていた「マイナス金利政策」の問題点は何ですか
Q マイナス金利政策の導入に金融市場はどのように反応しましたか
Q マイナス金利政策の導入を金融機関はどのように受け止めましたか
Q マイナス金利政策は銀行のビジネス環境にどのような影響を与えましたか
Q 「マイナス金利政策」導入後に国債市場でイールドカーブのフラット化が急速に進んだのはなぜですか
Q 2016年9月の「総括的な検証」とは何ですか
Q 第四弾「長短金利操作付き量的・質的緩和」(2016年)とは何ですか
Q オーバーシュート型コミットメントとは何ですか
Q 日銀は金利低下がもたらす弊害をどのように説明しましたか
Q イールドカーブ・コントロールにはどのような問題がありますか
Q イールドカーブ・コントロールの下で長期国債の買入れはどのように変化しましたか

第5章 日銀金融政策に出口はあるのか
Q 2020年コロナショックに日銀はどのように対応しましたか
Q コロナショック後、日銀の資産買入れ額はどの程度増えましたか
Q 「特別付利制度」(特別当座預金制度)は地域金融機関の再編を促しますか
Q 2021年3月「金融緩和の点検」が必要となった背景は何ですか
Q 「金融緩和の点検」を受けて日銀はどのような措置を打ち出しましたか
Q 「貸出促進付利制度」導入はマイナス金利の深掘りを想定したものですか
Q 日銀は金融機関の収益環境、金融システムの安定への配慮を強めていますか
Q 「金融緩和の点検」後、日銀の資産の買入れ額はどう変化しましたか
Q 日銀がETFをずっと保有し続けることは考えられますか
Q 日銀の長期国債及びETFの買入れ額縮小に市場はどう反応しますか
Q 日銀が国債を買い入れ続ける限り、財政危機、国債市場の危機は起こりませんか
Q マイナス金利政策は銀行の「口座管理手数料」導入を後押ししますか
Q 日銀は円高リスクを警戒していますか
Q 日銀のグリーンオペとは何ですか
Q 日銀の追加緩和策第五弾があるとすればどのようなものですか
Q 日銀の大規模緩和の効果は他国と比べてどのように評価できますか
Q 2023年4月の黒田総裁の任期終了後に日銀の金融政策は変わりますか
Q 黒田総裁の任期終了後に予想される出口戦略はどのようなプロセスを辿りそうですか
Q 日銀は2%の物価安定目標をどのように修正しますか
Q 日銀が大量に買い入れたETFの出口戦略はどのようなものが考えられますか
Q 日銀が市場で直接ETFを売却せずにオフバランス化する出口戦略にはどのようなものが考えられますか

第6章 金融政策を踏まえた投資家の関心事
Q 2022年の株式市場はどのように推移しそうですか
Q 2023年以降の株式市場はどのように推移しそうですか
Q 2022年の債券市場はどのように推移しそうですか
Q 2023年以降の債券市場はどのように推移しそうですか
Q 2022年の為替市場はどのように推移しそうですか
Q 2023年以降の為替市場はどのように推移しそうですか
Q 今後の不動産市場はどのように推移しそうですか
Q 仮想通貨(暗号資産)への投資のチャンスとリスクはどう認識しておくべきですか
Q 海外市場での投資のチャンスとリスクはどう認識しておくべきですか
Q 望ましいポートフォリオはどのようなものと考えられますか