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低糖質菓子開発/シェアキッチン運営
サービス

昨今、健康志向の高まりにより様々な食品に、糖質カット等が掲げられるようになった。病気やダイエット等で甘いものの摂取が制限されていても、ケーキは食べたいという需要は多い。その需要に応え、低糖質の菓子販売を手掛けているのが、株式会社夢見創(東京都杉並区)だ。

ガトーショコラがネットで好評

夢見創・山本蓮理社長が低糖質菓子製造に着目したのは開業して2年後だった。当時は小麦粉や砂糖を使用したケーキ等を製造・販売していたが「体調を気にせず食べることができる菓子はないか」と考え、糖質がカットされた菓子に着目した。ただ「当時販売されていた菓子の成分表示に書かれた食品添加物が気になり『もっとシンプルに作ることができるのではないか』と考えた」(山本社長)ため、自ら開発に取組んだ。

山本社長は、ケーキ開発に当たり、糖質を抑えるために、ケーキを作るために必要な砂糖や小麦粉の使用を控えた。砂糖は体外に糖質が排出されるラカント、小麦粉はアーモンドプードル等に置き換え、風味を付けるためにラムなどの酒類を加えた。SNSや自社サイト等を活用し、最初に開発したガトーショコラは2年で3,000個を販売。同社はその後、様々な低糖質の菓子を開発、販売している。「お酒が含まれているので、20歳代後半から上の、幅広い層に好評です」と山本社長は話す。

シェアキッチン運営にも注力

夢見創社のもう一つの中心事業は、シェアキッチンの運営だ。同社は、都内に2カ所キッチンを所有しているが、コロナ禍で自分を見つめ直し新しい挑戦をする人が増えたことから「自分でお菓子を作ってネット上で販売したい」との需要が増え、同社のキッチンを貸し出し始めた。早朝・午前・午後・夜間の4時間帯に分けて貸出を行っているが、平均週4回の予約が入っているという。キッチンの場所によって、主婦層、独身女性と主な利用者層も異なり、ネット上で販売するお菓子を製造するために1日シェアキッチンを利用する利用者もいる。「自ら運営するだけではなく、空いたキッチンの所有者からシェアキッチンとして活用するための相談も増えました」(山本社長)という。

同社は今後、パティシエとしての開業支援やコンサルティングへの事業拡大も展望しており「パティシエを志望する若い才能とも繋がりたい」(山本社長)とのことだ。

会社紹介
→株式会社 夢見創
住所:東京都杉並区1丁目1-12もり田マンション1-B
電話:非公表 URL:https://yumemigashi.com/
代表:山本蓮理
設立:2017年3月
年商:非公表
事業内容:低糖質・低カロリー菓子開発・販売、シェアキッチン運営 開業支援他