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経営者保証ガイドライン実践活用Q&A

経営者保証ガイドライン実践活用Q&A

■弁護士 小田大輔/山崎良太 編著

A5判・並製・224頁・平成30年8月発行

商品コード:111145871
販売価格(税込) 2241 円
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 経営者保証に関するガイドラインの適用開始から4年が経過しますが、「新規融資に占める経営者保証に依存しない融資の割合」は16.3%(2017年度実績)というのが実態です。こうした状況を受け、金融庁は継続的に関連Q&Aや参考事例集の拡充などを通じて、ガイドラインの積極的な活用、融資慣行としての定着を強力に要請しています。一方、金融機関も金融仲介機能のベンチマークとしてガイドライン活用先数を公表する傾向にあり、融資担当者にとってガイドライン適用のための実務知識の習得は必要不可欠です。経営者保証に依存しないということは、融資先の事業性を的確に把握するということでもあり、まさに時代が要請する融資実務と言えます。本書は経営者ガイドラインの適用実務を余すことなく解説した、融資担当者の座右の書です。


経営者保証GL活用法がすぐにわかる必読書!

●ガイドラインの理解は融資業務に必須

ガイドラインは融資契約締結段階における説明、契約書の記載内容、契約締結後の見直し、保証債務の整理手法などを規定しています。適用の可否は金融機関側の判断ですが、融資担当者は当ガイドラインの内容を熟知した上で融資業務を行う必要性があります。

●実務の集積を反映・参考事例解説を充実

本書はガイドライン適用開始後の実務の蓄積や、金融庁Q&A、参考事例集の改訂内容を盛り込みました。ガイドライン適用実務で出てくる各種疑問点の大半は、本書の該当項目を参照すれば解決できます。また、金融庁「参考事例集」をベースとした実務上のポイントもまとめましたので、活用方法がすぐにわかります。

●事業性評価に基づく融資にも直結

経営者保証に依存しない融資に向けた取組みは、取引先の事業性評価に基づく融資にも繋がります。本書の活用により、ガイドラインに則した融資実務のノウハウを習得できますので、取引先の事業性を理解することにも大いにお役立ていただけます。

(主要目次)

1.経営者保証ガイドラインとは

Q1 経営者保証はどうなる?~ガイドラインの策定経緯と概要~

Q2 ガイドラインに法的拘束力はあるのか?

Q3 企業と経営者の一体性に合理性や必要性があれば経営者保証を徴求することは可能か?

Q4 ガイドラインの適用対象となる保証契約の要件とは?

Q5 経営者以外との保証契約でもガイドラインが適用される場合とは?

Q6 いわゆる第三者保証にこのガイドラインは適用されるのか?



2.経営者保証に依存しないための実務

Q7 債務者が経営者保証の提供なしに融資を希望する場合、どのような経営状況であることが求められるか?

Q8 法人の事業内容や成長可能性などを踏まえて、経営者保証の要否を判断する際の留意点は?

Q9 法人と経営者との関係の明確な区分・分離のための具体的方法とは?

Q10 外部専門家による、主たる債務者における体制整備・運用の状況についての検証とその結果の開示とは?

Q11 経営の透明性確保のために必要な情報開示の方法とは?

Q12 事業計画・業績見通し等に変動が生じた場合、主たる債務者は何を行うべきか?

Q13 ガイドラインを踏まえると、金融機関等は経営者保証を求めないようにすべきなのか?

Q14 経営者保証のない融資の要請がなければ、経営者保証を求めない可能性等を検討しなくてもよいのか?

Q15 金融機関等は、どのような要件を満たしている場合に経営者保証徴求の要否を検討すべきか?

Q16 経営者保証の機能を代替する融資手法である「停止条件または解除条件付保証契約」のメリット・デメリットは何か?

Q17 停止条件付保証契約のコベナンツとしては、具体的にどのような内容が考えられるか?

Q18 経営者保証の機能を代替する融資手法である ABLのメリット・デメリットとは何か?

Q19 ABLの取組み上の留意点としてはどのようなものがあるか?

Q20 経営者保証の機能を代替する融資手法として、「金利の一定の上乗せ」をする場合とはどのような場合か?

Q21 経営者保証の機能を代替するその他の融資手法としては、どのような方法が考えられるか?



3.経営者保証を徴求する際の実務対応

Q22 主たる債務者が経営者保証以外の融資手法によることを希望しない場合、金融機関等は経営者保証を徴求しても問題ないか?

Q23 経営者保証の徴求が許容される「経営者保証を求めることが止むを得ないと判断された場合」とはどのような場合か?

Q24 経営者保証の徴求が許容される「中小企業における法人個人の一体性に一定の合理性や必要性が認められる場合」とはどのような場合か?

Q25 経営者と保証契約を締結する際、金融機関等は主債務者や保証人に対して、どのような事項について説明を行うことが求められ、どのような体制整備が求められるか?

Q26 「保証契約の必要性」及び「保証契約の変更・解除等の見直しの可能性」について、どのような説明をすればよいか?

Q27 「保証履行時の履行請求の範囲」について、どのような説明をすればよいか?

Q28 保証金額の設定は、どのような考え方に基づき行えばよいか?

Q29 適切な保証金額を設定する観点から、保証契約には何を規定することが必要か?

Q30 保証人の資産状況の表明保証と適正性の確認とは?

Q31 「保証債務の額が復活する」のは、どのような場合か?

Q32 経営者たる保証人に対して保証債務全額の履行請求はできないのか?



4.経営者保証契約の見直し

Q33 債務者が既存保証契約の見直しを申し入れる場合、どのような経営状況であることが求められるか?

Q34 債務者から既存保証契約の見直しの申入れがあった場合、金融機関等にはどのような対応が求められるか?

Q35 主債務者に事業承継が生じた場合、保証契約の承継に関して金融機関等に求められる対応は?

Q36 事業承継を機に後継者から経営者保証を徴求しないこととする場合の対応は?

Q37 後継者と新たに保証契約を締結する場合、金融機関等はどのような点に留意するべきか?

Q38 前経営者から自身の保証契約の解除要請があった場合の判断方法は?



5.経営者保証債務の履行請求とガイドライン

Q39 ガイドラインにより保証債務履行請求はどう変わるのか?

Q40 ガイドライン適用開始前に履行された保証債務の取扱いは?

Q41 ガイドラインに基づく保証債務の整理手続の概要は?

Q42 保証人がガイドラインに基づき保証債務整理を申し出るための要件は?

Q43 経営者以外の第三者保証人について、ガイドラインに則して破産手続における自由財産以外の一定の資産を手元に残すことは可能か?

Q44 準則型私的整理手続とは何か?

Q45 主債務と保証債務の一体整理は、どのような流れで行われるか?

Q46 保証債務のみを整理する場合、どのような方式で行われるか?

Q47 ガイドラインに基づく保証債務整理の要請を謝絶できる合理的理由とは?

Q48 保証債務に関する一時停止や返済猶予の要請とは何か?

Q49 保証債務に関する一時停止・返済猶予の要請があった場合、金融機関等はどのように対応するべきか?

Q50 ガイドラインに基づく保証債務の整理を行う場合、経営者責任のあり方は?

Q51 保証人の手元に残すことのできる残存資産の考え方は?

Q52 残存資産の範囲決定に際して求められる表明保証及び適正性の確認とは?

Q53 保証人が表明保証を行った資力の状況が事実と異なることが判明した場合どうなるか?

Q54 残存資産の範囲を決定するために、どのような事項を勘案する必要があるか?

Q55 残存資産の範囲決定に際しての経済合理性の判断方法は?

Q56 残存資産の価額はどのように評価するか?

Q57 破産手続による場合よりも保証人の資産の売却額が増加すると見込まれる場合、回収見込額の増加額はどのように考慮するか?

Q58 保証人の残存資産として認められる範囲は?

Q59 自宅の取扱いはどのようにすべきか?

Q60 金融資産の取扱いはどのようにすべきか?

Q61 売却困難な不動産の取扱いはどのようにすべきか?

Q62 債務者の事業継続に不可欠な資産を保証人が所有している場合、どのように対応すべきか?

Q63 ガイドラインに基づく保証債務の弁済計画とは?

Q64 保証人を主債務者とする借入の債権者は対象債権者に含まれるか?

Q65 保証債務の弁済計画にはどのような事項を記載すべきか?

Q66 保証債務を減免する際の弁済及び減免の実施方法は?

Q67 任意の私的整理による第2会社方式を実行した後、保証債務の整理はどのように行うのか?

Q68 中小企業再生支援協議会を活用した保証債務の整理はどのように行うのか?

Q69 特定調停を活用した保証債務の整理はどのように行うのか?

Q70 地域経済活性化支援機構を活用した保証債務の整理はどのように行うのか?

Q71 事業再生ADRを活用した保証債務の整理はどのように行うのか?

Q72 主債務者が複数の場合、ガイドラインの適用についてどのような影響が生じるか?

Q73 ガイドラインに基づく保証債務の整理における債務免除益と寄付金課税の取扱いは?

Q74 支援専門家は、ガイドラインの手続においてどのような役割を担っているか?

Q75 保証債務の免除要請に対応する必要がある場合は?

Q76 保証債務の免除要請に対する合理的な不同意事由とは?

Q77 粉飾決算があった場合、合理的な不同意事由に該当するか?

Q78 ガイドラインに基づく保証債務弁済計画の進捗が思わしくない場合、どのように対応すべきか?



6.経営者保証ガイドライン適用事例における実務

Q79 ガイドラインの要件が充足されているため経営者保証を求めなかった事例としてどのようなものがあるか?

Q80 ガイドラインの要件が十分に充足されていないが経営者保証を求めなかった事例としてどのようなものがあるか?

Q81 短期運転資金の特性を踏まえ経営者保証を求めなかった事例としてどのようなものがあるか?

Q82 経営者保証の代替としてコベナンツを活用した事例としてどのようなものがあるか?

Q83 適切な保証金額を設定した事例としてどのようなものがあるか?

Q84 事業承継に伴い保証契約を見直した事例としてどのようなものがあるか?

Q85 保証契約の期限到来に伴い経営者保証を解除した事例としてどのようなものがあるか?

Q86 主債務の整理のため民事再生手続を利用した場合において、保証債務を整理した事例にはどのようなものがあるか?



資料 経営者保証に関するガイドライン