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III 介護・年金・保険   D マイナンバー制度  

(10) マイナポータルでできる手続きを教えてください

質問:
マイナポータルとはどのようなサービスですか?

要旨:

 マイナポータルは政府が運営するオンラインサービスです。ログインすると、子児童手当制度、保育制度、ひとり親支援制度、母子保健制度などと、居住する地域のサービスや手続をパソコンやスマートフォンで簡単に検索し、手続によってはそのまま申請できます。

解説:

1.マイナポータルとは

 マイナポータルには、子育てや介護などの行政手続の検索やオンライン申請がワンストップで利用できるサイトです。さらに、行政機関からのお知らせを受け取ることもできます。


2.マイナポータルでできること

 マイナポータルにログインすることで、行政機関等が保有する個人情報が確認できるほか、様々なサービスを利用できます。

(1)「ぴったりサービス」

 居住する市区町村の子育てや介護をはじめとするサービスの検索ができます。マイナポータルにより、自治体名を入力して、確認したいサービスを選択すれば、手続に必要な書類を確認できます。また、申請事項の入力やファイルの添付を行い、利用者が役所に出向くことなくいつでもオンライン申請を行うことができます。必要に応じて、マイナンバーカードを用いた電子署名を付与することができます。それ以外、プッシュ型のお知らせを電子で受け取ることもできます。

(2)法人設立ワンストップサービス

 2021年2月26日より、マイナポータルにおいて、定款認証や設立登記を含めた法人設立に必要な全ての行政手続をオンラインでまとめて行うことができようになりました。「かんたん問診」を利用し、質問に答えることで、必要な手続を確認することができます。必要事項を入力し、マイナンバーカードを使って電子署名を付して申請を行った後は、「届出ステータスの確認」から、申請状況を確認することができます。

(3)「もっとつながる」

 マイナポータルの「もっとつながる」機能を利用し、e-Taxと連携することで、利用者識別番号と暗証番号を入力することなく、e-Taxにログインし、メッセージボックス等を確認できるほか、 所得税・贈与税・個人消費税の申告書や納税証明書、源泉所得税、法定調書などを作成することができます。

(4)就労証明書作成コーナー

 2018年10月1日に、マイナポータルにおいて、「就労証明書作成コーナー」が開設されました。「働いていることの事実」を証明する就労証明書は、認可保育所等の利用申込の際に提出が必要です。従来であれば、保育所等の利用申込を希望する保護者が、市区町村から就労証明書の様式を取得し、就労先企業の人事担当者に依頼し作成されたものを市区町村へ提出していました。「就労証明書作成コーナー」では、就労証明書の様式が1つのサイトで簡単に入手できるようになりました。
 今まで、多くの企業では紙で作成していましたが、就労証明書作成コーナーのWeb画面上で「キーボード入力」することで、「電子ファイル」の就労証明書を作成できます。それに伴い、市区町村に「紙」の就労証明書を持参又は郵送する必要もなくなり、電子申請でできるようになりました。
 2019年8月に、「入力済みの就労証明書ダウンロード画面」にて、入力データをCSVファイルでダウンロードできる機能が追加されました。ダウンロードしたCSVファイルを開いて保育所入所希望者の氏名など必要箇所のみを直接変更し、「就労証明書作成再開画面」にてアップロードすることで、就労証明書を更に簡単に作成することになりました。

(5)公金決済サービス

 マイナポータルの「お知らせ」から、ネットバンキング(ペイジー)やクレジットカードでの公金決済が可能となります。

(6)マイナンバーカードのパスワード変更

 マイナンバーカードのパスワードのうち、利用者証明用電子証明書、署名用電子証明書、券面事項入力補助用の3種類はマイナポータルにおいて変更することができます。

(文責:中央綜合税理士法人)

 

  • 2022年8月改訂版
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