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【注目の話題】  

A  労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置


 平成29年5月、厚生労働省から長時間労働の実態がある事業所が新聞等で公開され、労働法関係法令違反として指摘されています。
 また、この公開は長時間労働が解消されるまで公開されることとなっています。 このような公開や指摘は、政府や厚生労働省が、「労働時間の短縮は、 少子高齢化の打破や日本経済の潜在成長力の底上げにもつながる構造改革の一つ」とも位置付け、働き方改革として、政府や厚生労働省による大きな取り組みに由来するものです。
  換言しますと、政府等により提言されている「一億総活躍社会」の実現は、政府与党による「一億総活躍社会の構築に向けた提言」や、厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」等として、法制化を含め、種々検討されているということです。

 それらの措置等の一つとしての『労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置』における使用者に義務付けられているものとしての具体的なものは、
@使用者は、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録すること
A賃金台帳の適正な調製の責務が生じること
となります。

 それらについて、厚生労働省の公表資料から見てみますと、
@により、使用者は、労働者の始業・終業時刻を確認し、記録する必要が生じますが、具体的には、タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録することとなると思われます。
Aは、使用者は、労働者ごとに、労働日数、労働時間数、休日労働時間数、時間外労働時間数、深夜労働時間数といった事項の適正記入義務を伴うこととして厚生労働省が指摘しています。

 また、労働基準法には、各規定に違反した場合の罰則規定が定められていますので注意が必要です。但し、労働基準法には、道路交通法等とは異なり、是正勧告規定が規定され、即座に罰則適用とはならずに、是正勧告が行われます。なお、同法の罰則規定は、罰金から懲役刑まで定められています。

(文責:中央綜合税理士法人)

 

  • 平成29年8月改訂版
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  • 本稿は、本文中に特に記述のあるものを除き、2017(平成29)年7月1日現在の法令・データ等に基づいています。 

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